親父のランエボ、更にエボリューション

昨年秋にブーストアップとリミッターカットを行った親父のランエボ8MR。
最初はノーマルとは別物のパワー感を楽しんでいましたが、
フルスロットルでマフラーから黒煙が出たり、アフターファイアが出まくったり、
全体的に回転やレスポンスが鈍いなどの問題も出てきました。
このチューンを行ったのは某大手カー用品店チェーンのチューニング部門だったのですが、
やはりそういう場所でお手軽に弄っただけだと制約も出るのでしょうか?
そこで親父は、上記の問題を解決すると共に更に気持ちいいランエボを目指して、
走り屋などの間ではその名が知られている某チューニングショップ*1
コンピューターから吸排気系、足回りやボディ補強などのトータルでの見直しを依頼。
そうして先週半ばに預けたランエボが今日帰ってきたそうです。


今回のセットアップを行う前の時点でブースト1.33kで351psを発生しており、
パワー自体は十分ではあったのですが、上記の問題を解決するためのセッティングや
エアクリーナー及びマフラーの交換などを行った結果、
最高出力は1.6kのスクランブルブーストをかけた状態でなんと387ps!
常用は1.5kか1.3kのどちらかですが、1.5でも370ps程度は出ているとのこと。
これでもかなり安全マージンをとったセッティングで、
ウチのエボはどういうわけかちょっとセッティングしただけで
簡単にパワーが出てしまい逆に抑えるのに大変だったとか…。
最大トルクも約50kgm。2リッターのエンジンとは思えない数値ですね。
MIVEC装着のエボ9も、もう目じゃないぜ(ぉ
恐らくノーマルの時点でカタログ数値の280psを超えていたのではないかと思いますが、
タービンやエンジン本体には全く手を入れずにコンピュータをセッティングしただけで
軽く100ps近くパワーアップできるとは…ターボの魔法でしょうか?
セッティングしたショップもさることながら、三菱もとんでもない車を作ったものだと思います。


パワーアップ以外では、前後のサスはノーマルのままスタビライザーを強化。
更に、サイドシルにパワーウレタンを注入し、
元から入れていた前後タワーバーとあわせてボディの剛性強化を図ったとの事。


早速乗ってきたという親父に電話で話を聞いてみると、
これまでとは全く別物の素晴らしい乗り味の車に仕上がったそうです。
まずは、今までいわゆる「ドッカンターボ」に近いフィールだったエンジンが、
これまでより低回転からブーストがかかりスムーズになったそうです。
これにより、パワーはアップしているのに扱いやすさは向上しているとか。
また、7000rpmのレッドラインよりやや手前で頭打ち感があったのも
完全に解消されているとの事。
さすがに有名なチューニングショップは違いますね。
ボディ補強の恩恵か、乗り心地は以前より格段に向上したとのこと。
スタビライザーの強化によってロールも適度に軽減し、
同時にノーズの入りがより一層クイックになったとか。
マフラーは親父の「ノーマルに近い外見のものを」というリクエストで選ばれたものですが、
音量はこれまで装着していたラリーアートのリアピースのみ交換タイプよりむしろ静かなくらいだそうな。
そういうわけで、まるでいい事尽くめのような感じですが、唯一最大の難点があるそうな。
それは吸気音。よく「毒キノコ」と呼ばれるタイプのエアクリーナーに交換したのですが、
こいつの吸気音がなかなか勇ましく、マフラーのサウンドよりうるさいんだとか。
やはり全てを手に入れるなんて事は不可能ですね。
とはいえ、走りについては相当素晴らしいものになったようなので、
今度の連休に帰省した時に是非乗せてもらおうと思っています。


ちなみに、今回のチューンにかかった費用と車両そのものの価格を足しても
ノーマルのポルシェ911GT-Rなどよりはるかにリーズナブルだとか。
性能に対するコストパフォーマンスという点についてはランエボは最強クラスの車かも?
三菱自動車がダメになってもランエボだけは何とかして作り続けて欲しいような…。

*1:某所でZ32で最高速度記録を樹立、今もレコードホルダー