インプレッサSTIの衝撃

えーと、長文なのでその点はあらかじめご了承願います。
あと、興奮が抜け切っていないため
文章がおかしくなってるかも知れませんがその点もご了承ください(ぉ


特に行き先も決めずにぶらぶらと適当にレガシィを走らせていて
いつもお世話になってるスバルディーラーの前を通りかかったとき、
インプレッサSTIの試乗車が置いてあるのが目に留まりました。
F型インプレッサは色々と都合が合わずまだ試乗したことがなかったので、
いい機会だと思いちょっと乗ってみることにしました。


ショールームに入って受付のお姉さんに担当の営業さんを呼んでもらおうと思ったのですが、
あいにく担当さんは営業で外に出ており、1時間半くらいしないと戻らないとのこと。
「他の者でよろしければご一緒に…」とのことなので、
内心「あー、担当さんだったら遠回りさせてくれるけど今日は無理かな」
などと思いながら待つことしばし。先ほどのお姉さんが戻ってきました。
「えぇー、女の人が隣じゃあんまり踏めないじゃん」と思ったのですが(ぉ
なんと彼女の口からは予想外の言葉が。
「すみません、他の者も今席を外せない状態ですので、よろしければお一人で…」


キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━!!!!


なんと、一人で思う存分インプレッサ振り回してきてください*1との願ってもない申し出(ぉ
しかし免許証のコピーとかも無しに「一人で乗ってきてください」とは、
ちょっと無防備すぎませんかね?とりあえず免許証だけは見せておきました。


インプレッサの運転席に乗り込んでドライビングポジションをあわせます。
レガシィとは違っていかにも「その気にさせる」コックピット。
キーを捻ると、レガシィより直接的にエンジン音が響きます。
ショートストロークで本当に入っているのか分かりにくい1速にギアを入れ、
思っていたよりずっと軽いクラッチを繋いで発進。
ディーラー前の国道に出て、まずは流れに合わせるように走ってみました。
まず感じたのは車全体の剛性感が異様に高い事。
ボディ、ブレーキペダル、クラッチペダル、シフトフィール、ステアリングの取り付けなど、
レガシィとは比較にならないほどのガッチリした感触です。
ステアリングはクイックで、車線変更するにもほんの少し切ってやるだけですぐ向きが変わります。
快適性は意外なほど高く、流れに乗ってゆっくり走る状態でも
乗り心地や騒音などが不快ということは全くありません。
段差などを乗り越えても足の動きのよさと車体剛性の高さのおかげできつい突き上げにはならず、
Sタイヤもどきのパターンを持つブリヂストンポテンザRE070
ロードノイズはスポーツタイヤとしては常識的な範囲に収められ、
車内に侵入してくるエンジンサウンドレガシィよりはやや大きめですが十分静か。
水平対向らしい独特の音が響いてきます。
このような状況で気になるのは、リアの視界を遮る大きな羽と
ゆっくりシフトすると逆にショックが出るトランスミッションの特性。
某マンガの主人公ばりのマシンガンシフトの方がかえってショックが少ないです。
ここだけは街乗りでちょっと扱いにくいかな、と感じました。


隣にディーラーの人がいないので、ちょっと遠回りしてみる事にしました。
いつもの試乗コースにあるワインディングは他の車が意外に多くあまり踏めない事が多いので、
それよりちょっと離れた比較的他車の少ないワインディングに遠征。
途中森林の中を走る区間もあって、ちょっとWRC気分?(笑)
で、その道に入ってすぐにちょっと遅いスターレットに引っかかってしまったのですが、
そのスターレットに続いて走っている間でも
クイックかつ正確でフィールに富むステアリング特性は感じられました。
スターレットを適当なところでパスし、早速コーナーを攻めてみることに。
シフトダウンしてアクセルペダルを踏み込むと強い加速Gが体を襲います。
多少いじってある私のレガシィよりもさらに刺激的で強烈。
高回転まで一気に吹け上がっていきます。
上りの右コーナー、ブレーキをやや残してターンインしてスロットルを開けた瞬間スライド発生(ぉ
スロットルを少し戻してカウンターを当てます。
一発目から少々ミスってしまいましたが、このような場合でも非常に挙動が掴みやすく
修正も容易である事が分かりました。続くコーナーに進入。
ポテンザRE070は思ったより早く悲鳴を上げはじめますが、
そこからの粘りがありステアリングやシートからのインフォメーションも豊富なため安心です。
このような場面では先に書いたような各部の剛性感の高さが非常に生きてくる感じで、
街乗りで唯一扱いにくさを感じたショートストロークのシフトも
飛ばしている状態では正確かつ素早いシフトワークを可能にしてくれます。
セミバケット形状のシートはホールド性がよく、これも飛ばす時の安心感を高めています。
ついつい残りのコーナーもかなりのペースで攻め込んでしまいました。
アクセルワークで面白いように鼻先の向きが変わり、軽いドリフト状態を作って遊ぶ事も可能。
エンジンのレスポンスも鋭く、コーナリング時の姿勢制御を容易にしています。
車からのインフォメーションが非常に豊富なので、どこまで踏んでいけるかが分かりやすいし、
各部の剛性の高さは正確な操作を可能にしてくれるし、
ある程度マージンを取って飛ばすような状態ではコントロール性も非常に高いです。
親父のランエボ8MRと比較してみても、このあたりの要素一つ一つで
インプレッサランエボを上回っているように感じます。
絶対的に速いのはもちろん、コントロールを楽しむ余地も大きい。
そういう意味でこの車はまさしくスポーツカーであると思います。
WRCを闘う車のベース車としての片鱗を味わったような気がします。


ついつい日曜の昼間からタイヤ鳴らしまくりで珍走してしまいました。
ちょっと反省してディーラーまでの道のりは少しだけ抑えることにしました。
往路にも感じたことですが、国道の流れに乗っている限りではインプレッサSTI
基本的に従順で乗りやすい普通の車です。乗り心地も良く、騒音も許容範囲。
基本がセダンだから視界も悪くないし、室内も広い。
でもワインディングに持ち込めば敵なしの速さと楽しさを誇る一級のスポーツカーになるわけです。
ハッキリ言って反則です。ほとんどケチのつけようがない車です。
速いし乗りやすいし楽しいし…もうどうしてくれるんだと。
レガシィB4とインプレッサSTIの間にある超えられない壁みたいなものも
まざまざと見せ付けられたような感じで、ある意味「乗らなきゃよかった」といったところです(ぉ


とはいえ、強いてインプレッサSTIの難点を挙げるならば、
「乗ると飛ばさずにはいられなくなる」といったところでしょうか(笑)
ゆっくり走っていても車から「もっと踏め」オーラみたいなものを感じてしまい、
どこか攻め立てられるような感じがして刺激が強すぎると言えなくもないです。
ディーラーからの帰り道、自分のB4のステアリングを握りながら
妙な安心感を覚えつつ、そう思ったのでした。
うーん、でもやっぱりインプSTIはいいなぁ…。

*1:んな事は言ってない