新型ロードスター試乗

デビューしたばかりのNC型マツダ・ロードスターに試乗してきました!
展示車でもあれば良いなーと思ってディーラーに行ってみたら
真っ赤な新型ロードスターの試乗車が用意されていたのでちゃっかり乗せてもらいました。
ライトウェイトスポーツの代名詞であり、先代NB型は最初の車として検討していたロードスターですが
実は今まで乗る機会が無かったので、初ロードスターでございます。


試乗車は17インチタイヤ+ホイールやビルシュタインダンパー、トルセンLSDが標準装備される
一番のスポーツグレード「RS」。トランスミッションは6MTのみの設定です。
まずは外見から。先代より拡大されて全幅が3ナンバーサイズになったロードスターですが、
絶対的にはやはり小さな車である事に変わりありません。
フェンダーのアーチやフロントバンパー周りの処理はRX-8と似たイメージです。
ボディサイドの面の張りが先代より増していて、17インチの大径ホイールと相まって
ぐんと踏ん張り感、安定感が増したように見えます。
全体的には、新しいイメージと今までのロードスターらしさを巧く融合させたスタイリングだと感じました。
タイヤはミシュランパイロットプレセダ。ミシュランのスポーツタイヤのエントリーモデルです。


さっそく走らせてみました。天気が良いのでオープンで出発。*1
そういえばオープンカーの運転も初めてだなぁ…。
ドライビングポジションは低く、足を前方に投げ出すような
スポーツカーらしいスタイル。室内空間は程よくタイトで、
コンセプトである「人馬一体」感をうまく演出しています。
ペダル位置とステアリングの位置はちょうど良く、ステアリングが相対的に遠めなレガシィより
私にとってはポジションがとりやすい位置でした。ちなみにステアリングはチルト機構つきです。
6MTはシフトノブの位置がちょうど良く、操作しやすいです。
ただ、1速に入れるときに軽く引っかかるような感触があったのは残念。
全体的にはストロークも短く、いい感じの操作感でした。
もっとも、試乗車は卸したての新車で走行距離も300kmちょっとだったので
まだアタリがついていない状態だったのでしょう。アタリがついたらもう少し良くなるかも。
クラッチを繋いで走り出します。低速トルクが太く、発進時のクラッチ操作も楽。
アイドリング状態からのスタートも余裕です。
道路に出て加速。エンジンのスペックは170ps/19.3kgmと
現代の2リッターNAエンジンとしては平凡な部類かもしれませんが、
実際にはトルクが太い上に車体そのものが軽いのでかなり力強い加速感です。
当然ながらレガシィのターボのようなパンチはありませんが、
NAらしい素直な吹け上がりとレスポンスで気持ちよく加速してくれます。
前述のように卸したての新車だったのでトップエンドは試せませんでしたが…。
後方から聞こえてくる、2本出しマフラーが奏でる音も軽快で心地よいものです。
ブレーキは非常にストロークが短く、踏んだ瞬間に制動力が立ち上がります。
このため、慣れていないと低速域では「カックンブレーキ」になりがち。
いわゆる「踏力で制動力を調整する」タイプのブレーキです。スポーティですなぁ。
試乗コースにはちょっとしたワインディングも含まれます。
残念ながら他の車が多かったのでスローペースでの走行になってしまいましたが、
それでも全体的に車重の軽さを感じさせる軽快な走りでした。
ノーズの動きも軽いし、路面からの感触もよく伝わってきます。
コーナーの途中でアクセルを戻してみるとノーズがスッとインを向きます。
そこから踏み込んでいくとスムーズにコーナーを立ち上がっていけます。
レガシィではアクセルを戻してもあまりインを向いてくれないし、
そこから踏んでもアンダーが出るだけで上手く曲がれないのです。
ドライバーの腕の問題もありますが…。
速さならともかく、楽しさなら断然ロードスターの方が上。
ロードスターでワインディングを走るのは本当に爽快です。
全開でかっ飛ばさなくても面白い、速くなくても気持ちいい。
交差点を曲がるのですら楽しい。ああ、これがロードスターという車なのかと感心しました。
オープンカーということで気になるのは風の巻き込みとボディ剛性ですが、
まず風の巻き込みについては少ないと言えると思います。
全く無風ではありませんが、オープンカーであることを程よく感じさせる程度で
呼吸困難になったり会話が出来なくなったりするような事はなく快適です。
実際、あまりにも風の巻き込みが少なくスピード感がないので
うっかり3桁のスピードを出してしまったほどです(ぉ
そのような速度域でも風切り音が増す程度で、快適性は十分保たれます。
加えて言えばエアコンも強力で、よく晴れた空の下、気温28℃の気候でも
暑いという事はありませんでした。雨さえ降らなきゃ一年中オープンでいけるかも(笑)
ボディ剛性についても、さすがにレガシィのような堅さは感じませんでしたが十分に高いレベル。
17インチの45扁平タイヤを履いているにもかかわらず
フラットで快適な乗り心地を実現している事からも
ボディが相当しっかり造られていることがうかがえます。


というわけで、ロードスターはとても楽しい車でした。
軽快、爽快、とにかく走らせることが気持ちいい車です。
適度なパワーで街乗りからワインディングまで楽しめるし、
オープンの開放感は格別だし、楽しさのためだけに存在しているような感じですね(笑)
ロードスターに乗ったあとだと、自分のレガシィB4はやはり重さを感じずに入られませんでした。
車の性格上仕方ないとは言え、ダイレクト感も薄れてしまうし。
うーん、やっぱりいつかは欲しいな、ロードスター…。
ただ、やはり荷物はあまり載らないなど実用性に関しては若干難アリでしょうか。
あと、クローズド状態でのヘッドクリアランスや視界などを確認し忘れたのが心残り。
買えもしない車を何度も見に行くのは気が引けるし、今度は他のディーラーに確認しに行こうかな(ぉ

*1:元から開いてた