アルト

わけあってレガシィB4をスーパーオートバックスにまた預けてきました。
で、今回は代車を借りることに。
そこのスーパーオートバックスコペンの代車も用意してたりするのですが、
まぁ恐らく人気の代車でしょうから、
昨日突発的に代車の予約をした私にはまず間違いなく回ってこないわけで。


というわけで用意された代車は、軽自動車No.1メーカー・スズキの代表車種アルト。
形式で言うとHC11V?になるものと思われる、先々代のバンです。
1994年から1998年まで生産されたタイプで、恐らく初期形なのでちょうど10年目くらいの車。
メッキのホイールキャップが取り付けられている以外ノーマルの、
どこにでもあるような白いアルトバン。
そういえば、免許を取って以来軽には乗ったことが無い私。
ちょっとワクワクしながら早速乗り込んでみます。何とも頼りない音と共に閉まるドア。
堅牢そのもののレガシィB4から乗り換えると、まるで玩具のような感じ…。
トランスミッションはMTを期待したのですが、残念ながらAT。
アルトの、それもバンですから間違いなく3速のATです。
ライトをつけると、スピードメーターと燃料計、水温計のみの
シンプルなメーターパネルに明かりが灯ります。
まぁAT車だからタコメーターなんて無くてもいいと言えばいいんですけど…。
でもいっちょ前にATのシフトインジケータが付いてたりします。
バンパーもカラードだったし、バンとしては上級モデルなのかも。
ハンドパワーウィンドウのハンドルをグルグル回して窓を開けて店員さんに挨拶しつつ
駐車場からアルトを発進させ…たのはいいんですが、ステアリングが重い…。
あぁそうか、腕のパワーが付くステアリング、略してパワステなんだね(ぉ
パワーアシスト無しの車なんてカート以外乗った事がありません。据え切りは絶対無理です。
店の前を通る大きな国道に合流。覚悟してはいましたが、遅ぇぇ…。
アクセルを無意識の内に床まで踏み込んでいましたが、
それでも体感的にはB4の半分、いや3分の1くらいの加速感。
3ATだから1速のカバーする範囲が異様に広くて、エンジンの回転上がりまくりで喧しいです。
おまけにペダルが全体的に左寄りにオフセットしていて何だか違和感が…。
ブレーキの踏み応えも何だか頼りないし、効きもかなり甘め。
ステアリングは中立付近の手ごたえが恐ろしく希薄です。
ノンパワなんだからもう少しダイレクトでも良いような…。
それでも基本的な動かし方は普通の車と一緒なので*1何とか慣れ、
少し冷静になったあたりで色々と観察してみます。
さすがに商用車登録だけあってインテリアが異様なまでに殺風景です。
サンバイザーは運転席側のみ、エアバッグも当然のごとく無し。
マニュアルエアコンと後付けっぽいオーディオの他はことごとく何も無いインテリア。
自分の車のインテリアに慣れてるからいろんな意味で新鮮です(笑)
あちこち鉄板が露出していますし、ドアの内張りもペラペラ。シートは当然ビニール。
雨がぱらついていたのでワイパースイッチを一段階動かしたら間欠無しでLOとHIの二段階。
そういえばトリップメーターも無いし、シガーライターソケットも無し。
念のためレガシィから取り外したレーダー探知機の充電が出来ません(笑)*2
ここまで何も無いと潔ささえ感じます。


こんな感じで、最初は自分の車とのあまりの違いにかなりビビらされたのですが、
慣れるに従ってこのアルトならではの楽しさみたいなものが感じられるようになりました。
まず、何と言っても絶対的にボディが小さいので取り回しが楽チン。
駐車場でも、重いステアリングにさえ慣れれば自由自在。
B4では躊躇してしまうような細い道にも臆することなく突っ込んでいけます。
更に、一車線分の中で使える幅が広くなるので、
車線内だけでもかなりコーナリングを楽しむ事ができます。
非力なのでいつでもどこでも好きなときに全開に出来るのも嬉しいところ。
中立付近がダルなステアリングは高速コーナーでの据わりが意外に良く、
なかなかいい感じに飛ばせます。


そんなワケで次第に楽しくなってきたので、友人を誘ってドライブに出かけてしまいました(ぉ
彼と運転を交代しながら狭い道や峠などを激走しまくり。
ほとんどの高速コーナーを全開でクリアできるのはかなり爽快かも。


明るい場所にアルトを止めて、2人で色々いじってみたりします。
バン登録なので、荷室は全面ビニール張りで実用性が高そうですが
その分リアシートにしわ寄せが来ており、レッグルームはほぼ皆無、
背もたれも直角どころか85度くらいの角度で立っています。
試しにリアシートに友人を乗せて走ってみたところ、走り出して100mでギブアップ宣言が(笑)
助手席もあまり快適とは言えません。運転席を広く取るためなのか
シートがやたらにドアに近く設置されていて、体の左側が窮屈です。
ボンネットを開けてみると、エンジンの上に何やら円盤が。
キャブレター時代の昔の車のエンジンルームにもこんなものがあったような…。
まさか、マジでキャブレターですかい?確かにこのアルトにはキャブ車の設定があったような…。


時刻が10時を回り、車もまばらになったところで全開最高速テスト…
のつもりでしたが、100km/h出たところであまりにも怖くなったので中断。
100km/hで恐怖感を感じたのは生まれて初めてです…。
フルブレーキングテストも敢行。すると、路面が濡れていたせいか
「ズザーッ」という音と共に車体が斜めを向きかけたので慌ててブレーキをリリース。
そうだよね、ABSなんて付いてるわけないよね…。そりゃロックしますわ。
ブレーキングテクを磨くにはもってこいのマシンかも(ぉ


というわけで代車のアルトで散々遊び倒してしまったわけですが、
自分のレガシィB4とはまた違った、別の方向の楽しさが感じられて
なかなか気に入ってしまいました。さすがにあれ1台だと寂しいかもしれませんが…。

*1:当たり前だ

*2:もっとも、探知機が必要になるほど飛ばす気にはなれなかったが